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レジュメ@スクラム開発

スピードに注目した開発体制の違い

2017-11-21

スクラム開発によるメリットが注目されてIT業界では積極的な取り入れが行われてきた。スクラムマスターとなるエンジニアも多くなり、企業での開発をリーダーとして先導する役割を果たすようになってきている。

しかし、徐々にスクラム開発の弱点が指摘されるようになって開発体制を切り替える傾向も生まれてきた。基本的な概念として、チームとしてプロジェクトの開発速度を上げる方法であるが、そのために失われているものも多い。
確かにスクラムを組むことで遅れている部分をカバーして完成を早められる場合が多いだろう。しかし、遅れを確認して適切に人材配置を行うことを繰り返していると、エンジニアは柔軟な対応を余儀なくされる。一つの仕事に集中できないことに加えて、その遅れを確認するための会議が多くなって時間を取られてしまう。その結果としてチームとして遅れをなくすことができても、一人のエンジニアに着目するとスピードが低下する場合があるのである。
最低速度を押し上げるのには役立つが、トップスピードを上げるのにはあまり高い効果が期待できない。その事実に直面してスピードが足りないと判断し、他の開発体制を確立するように切り替える傾向が生まれてきたのである。

そのため、スクラム開発に関わるエンジニアの人口は一気に増大するということもなく、スクラム開発はまだまだ普及していないような状況なのである。方針が二極化しているため、開発体制を維持するか切り替えるかで担い手となるエンジニアの数が左右されるという面がある。